インタ-ネットのニュ-スを見ていたら何となく引っかかる記事が有りましたのでご紹介します。
津波被害によって深刻な状況が続く東京電力福島第1原発について、国の原子力安全委員会の耐震設計特別委員長を務める入倉孝次郎京都大名誉教授(強震動地震学)が27日までに取材に応じ、「想定超えは常にあり得るという設計思想が、津波に対しては浸透していなかった。責任を痛感している」と語った。
入倉さんは地震の揺れの専門家。2006年に改定された原発の耐震設計審査指針や、既存原発の耐震性再確認の手法を検討した。「揺れに対しては、制御棒も動作し原子炉は止まった。指針では想定される地震を大きめに考えるが、それでも上回る可能性がある。そのリスクを考慮するのが原発の設計思想」と話す。原発を造る側から「起こりえないことまで考慮してはきりがない」と反発もあったが、05年の宮城県沖地震や07年の中越沖地震で原発が想定以上の揺れに見舞われ、原発の耐震性再評価につながった。
改定指針で、津波の記述は「地震に伴う随伴事象」としてわずか1項目だけ。断層調査や建物の強度など、地震の項目が多岐にわたるのに比べると極端に少ない。
入倉さんは「地震も津波も同じ自然現象。常に想定を超える可能性がある。機器が水をかぶっても、他に回避する方法があるのが原発の設計思想のはずだ」と指摘。「今回の事態を見ると、今まで言ってきたことは何だったのかという気がする」と悔しがる。
指針の中に、津波の想定を詳しく書くべきではなかったか。入倉さんは「指針はとても強いもの。書かれると事業者も規制当局も何とかしないといけなくなる。地震と違って過去に津波被害はなく、コンセンサス(合意)を得るのは難しかった」と明かした。
東日本大震災では、東北電力女川原発も激しい揺れと津波に襲われたが、無事に止まった。入倉さんは「徹底した分析があれば原発は本当は危険でないはず。責任は当然自覚しているが、どう安全を確保するかを冷静に振り返らなければならない」と語った。
とのことです。。。。
…大きな電力を確保するための発電施設としての『原子力発電』
当然、万が一を想定して設計施工がなされなければいけないと思います。
その万が一が、想定外であったら…
今回の事故もそうだったのでしょうか?
電力による恩恵を享受している私たちですから、他人任せではいけないと思います。
節電を行なうことにより、震災前より消費電力は大幅に減らすことが出来ていますよね。
なぜ、震災前にも『節電』は皆さんの…いや、私の頭の中にもあったはずなのに、なぜ出来ていなかったのでしょうか?
今一度、考えてみる必要があるように思います。
また、その他のことについてもですよね…
山ちゃんは住宅屋なので、住宅についての引合いを出すとすれば、例えば
『耐震性能』
国によって耐震基準は定められていますが、『想定外』についてはやはり取り決めがなされていません。
関東大震災を基準として、その線引きが考えれれているだけです。
建築基準法では関東大震災級(加速度400gal)で『倒壊しない』こと。
品確法の最高等級3ですら、関東大震災の1.5倍(加速度600gal)で『倒壊しない』こと。
『倒壊しない』は、復旧(修復)不能でも取り合えず潰れないように建物が倒れなければ良いという基準です。
倒れなければ【命】は守れますから。
ただ、想定東海地震の加速度は1330galとされています…
東海地震は予想はなされていますが、基準値と照らし合わせると『想定外』なのでしょうか?
私は住宅営業なので、こういう基準は知っていますが…
現時点で検討されている方、これから検討される方への情報提供は十分なのでしょうか?
今回の件で、色々考えてしまっています。